犬神家の一族 ― 2006/05/23 12:59:56
横溝正史原作で、市川昆監督作品として1977年に公開されたミステリー映画です。世の中の流行は、映画にも当てはまる事が多く、70年代後半はミステリー映画が、数多く公開された記憶があります。
洋画では、アガサ・クリスティ原作の「ナイル殺人事件」などがヒットしています。
邦画もこの犬神家を皮切りに、横溝正史シリーズとして、幾つか映画化されています。ただ、複数の映画会社と監督によって作られているため、脚本や演出・出演者が異なる点から、全く異なる作品になっています。
まず筆頭作品としては、東宝(角川映画を含む)の監督:市川昆・主演:石坂浩二(金田一耕助)・警察署の警部(加藤武)でしょうか。この後、5作品が製作されています。
尚、これよりも古い作品があるのですが、小生は観ていませんので、今回は割愛させていただきます。
その次は、TBS系で放映されたドラマ。古谷一行が金田一を演じています。警部役は確か・・・長門勇だったと記憶していますが、違っていたらすみません。1977年で1年近く放映されていたと思います。
松竹が製作した映画で、「悪魔が来たりて笛を吹く」。金田一役は西田敏行。
同じく松竹が製作した「八墓村」。金田一は渥美清。1980年。”祟りじゃー”と言う言葉が流行しました?
原作は横溝正史でありながら、これらは見事に違う作品となっています。映画やTVドラマは、脚本と演出次第でいくらでも変わる、と言う事ですね。例え出演者が同じであっても、違う作品になるものなのでしょう。
犬神家の一族が、来年公開されると言う記事を目にしましたが、監督の名前を見てびっくり!市川昆!あの監督さんはかなり高齢のはずですが、まだまだ現役バリバリなご様子。すごい人です。 出演者がまたすごい。石坂浩二・加藤武・大滝秀治は、そのまま同じ役で出るそうな。石坂浩二が演じる金田一は、何かひらめくと髪の毛を掻き毟る 癖がありますが、今回はどうなのか?警部の「良し!わかった」は?秀じいのとぼけた神主は?
そして、市川昆の作品における特徴として、独特なカメラワーク。話をしている相手を写さずに、聞き手を写す。金田一が何かを考えるときにや、回想シーンで使われるコントラストをとばしたモノクロ映像を使う。これもきっと使われるでしょうね。この手法を見れば、監督が誰なのかすぐ分かる独自の手法です。
何はともあれ、公開が楽しみです。
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